2023年、あの超有名作品が
再び放送されることになりましたね!
るろうに剣心!
(出典元:TVアニメ「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」)
ビジュアルを新たにし、
豪華なキャストでこの7月から
放送が開始されましたね。
さて、第11話「壮烈の般若・創痍の式尉」で、
剣心が取った剣術の構えがありましたね。
「シンケン(信剣)の構え」と呼ばれたものです。
アニメ『るろうに剣心』第11話より(出典元:dアニメストア)
そして、弥彦も「五行の構え」という単語を
出していました。
そして「正眼に一番近い」とも。
これらの言葉は、
剣道をしている人ならば浮かぶのですが
触れたことが無い方は「??」でしょう。
だが、剣道は習ったことのある筆者は反論したい。
「一番近い構えは正眼じゃない、下段だ!!」と!
そこで今回は、この五行の構えについて解説します。
そして「信剣の構え」に一番近い構えが何故下段なのか。
筆者の考えをお伝えしていきたいと思います。
是非、最後までご覧ください!
そもそも五行の構えとは?
ではまず、五行の構えの解説から。
五行の構えとは、以下の5つからなります。
・正眼(中段)の構え
・上段の構え
・下段の構え
・八双の構え
・脇構え
剣道の5つの構え(出典元:goo辞書)
「五行」とは古代中国で「この世の全て」を指す概念。
剣道での構え5つを「五行」になぞらえたのですね。
5つの構えにはそれぞれに特徴があります。
順番に、軽く触れながら解説していきましょう。
構え1:正眼(中段)の構え
まずは、正眼の構え。
中段の構えとも呼ばれる構えで、
剣道では最もオーソドックスな構えです。
竹刀の先端は相手の喉元に向かうように構えます。
攻守のバランスが良い構えなので
この構えを選択する人が多いです。
5つの構えの中では確かに、
「信剣の構え」に最も見た目の形が近い。
弥彦もちゃんと勉強していますね!
構え2:上段の構え
2つめは、上段の構え。
非常に攻撃的な構えと言われています。
時折、剣道でこの構えをする人はいますね。
竹刀を振り上げる動作が要らないため
すぐ打ちに行ける構えなのですが、
防御ができないのが弱点です。
気合が充実し、背の高い人がこの上段を構えると
向き合う相手はものすごいプレッシャーを受けます。
そのプレッシャーを与え、いかに間合いに入らせないかが
上段の構えを取る人の課題になりますね。
構え3:下段の構え
続いて、3つ目が下段。
非常に守りに徹した構えとも言われます。
筆者は、練習試合で構えた人を1度見たことがあります。
剣先を相手の膝に向けるような構えですね。
相手が踏み込もう、間合いに入ろうとしても
足の動きを抑えられるため近づきにくいのです。
しかし当然、攻撃をするには
竹刀を振り上げないといけない。
なので中段と比べると動作が大きくなります。
このため、攻撃には向かない構えですね。
構え4:八双の構え
続いて4つ目が八双の構え。
こちらも上段の構えと同じように
攻撃的な構えだと言われています。
上段の構えから脇を締めるように竹刀を下ろすと
この構えに近くなります。
曰く、「天井にぶつからない上段の構え」だとも。
実際に使っている人は見たことがありませんが、
確かに狭い場所であれば
正眼の構えよりも使いやすいかもしれません。
構え5:脇構え
そして最後が、脇構え。
竹刀を後ろに構えるという
5行の構えの中でも非常に特殊な構えです。
この構えの特徴は「剣の長さが分かりづらい」こと。
つまり、間合いを測りづらく
相手にとってはやりづらい構えなのです。
Fate/stay nightという作品に登場するセイバーが
「インビジブル・エア」という剣を隠す技を披露していましたが
元の考えは同じものです。
インビジブル・エア(出典元:わかった気になるFateキャラ別史実ザックリ解説)
実際に攻撃に転じるのは難しい構えですが、
相手が踏み込みづらい構えであるのは
間違いありません。
なぜ下段が「信剣の構え」に一番近い?
さて、ここまで5行の構えを説明しました。
では、「信剣の構え」に一番近いのは下段の構えと
筆者が考えた理由にいきましょう。
一番大きな理由は
どちらも守りに特化した構えだから。
そして脇構えとも違い、
相手との距離を取ることで守るからです。
般若も信剣の構えを「防衛堅固の構え」と評しており、
防御を優先させる構えであるのは間違いないでしょう。
ただ、これに加えて
実は形の上でも下段が一番近い、と筆者は考えます。
その理由は手元を見れば分かります!
手元の形が一番近いのも下段!?
なぜ、手元を見れば「信剣の構え」と「下段の構え」が
構えの形でも最も近いと言えるのか。
それは、どちらも手元を伸ばす構えだから。
アニメ『るろうに剣心』第11話より(出典元:dアニメストア)
こちらが、剣心の取った信剣の構え。
右手首を伸ばしているのが見えるでしょうか。
そして、剣道で同じように右手首を伸ばす構えは
下段の構えなんです!
事実、下段の構えを取ったあと、
「手首を動かさずに」竹刀を水平に上げれば
「信剣の構え」の出来上がりです!
まとめ
如何だったでしょうか。
今回は、「信剣の構え」に一番近い構えが何故下段なのかを
解説していきました。
・五行の構えのそれぞれ
・どちらの構えも防御に特化した構え
・手首の形なども非常に近い
という事が分かりましたね。
意外だったかもしれませんが、
剣道は剣術から来ているため、
「相手をどう対峙するか」を考える武道です。
構えはその入り口。
なので構えの目的を考えることが
「近い構え」を考える一番正確な方法になります。
構え一つをとってもこれだけ考えることがある。
武道、武術というものは
本当に奥が深いですね!
そして第12話はいよいよ、剣心と四乃森蒼紫の戦い!
どんな戦いが繰り広げられるのか…!
楽しみにして待ちましょう!
るろうに剣心をまだ見てない、
という方は是非
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他にも、このブログでは
いろんな作中の映像解説もしています。
るろうに剣心第1話の映像解説はこちら。
鬼滅の刃の映像解説はこちら。
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