2024年7月より第2期が放送開始された
【推しの子】!!
出典元:アニメ『【推しの子】』公式サイト
第1期も大好評のうちに幕を閉じ、
その後も大躍進を続けて
非常に高い人気を保ち続けている作品です!
そんな【推しの子】がX (Twitter) で
トレンド1位を獲得したのが、
先日放送された第17話「成長」でした!!
出典元:アニメ『【推しの子】』公式サイト
遂に東京ブレイドが開幕し、
その演目の中で見せた鳴嶋メルトの成長が
多くの人の心をつかんだ一幕でしたね。
この第17話では、漫画版からの改変が
随所で見られていました。
この改変が、ストーリーを知っていても
アニメで飽きない工夫になっていましたね。
というわけで今回は、漫画版から改変された
第17話の演出を解説していきたいと思います!
是非、最後までご覧ください!!
メジャーポイント①:キャッチアクション
まず、全体的にメルトが登場するシーンは
漫画版から大きく改変がされていました。
特に刀をキャッチするシーンは力が入っていましたね。
漫画版では上に放り投げてから
刀をキャッチするという演出でした。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
静止画である漫画ではこれでも十分に
動作のある描写になっているのですが、
動画であるアニメでは強化されていましたね。
↓
アニメのスナップショット(出典元:U-NEXT)
なんと刀を蹴り上げてから移動し、
待ち構えてキャッチするという
物凄いアクロバティックな演出になっていました!
カメラも、やや引いていたアングルから
徐々にメルトにクローズアップしていくことで
「観客が目を離せなくなる」という演出が盛り込まれています!
メジャーポイント②:メルトの手
次に大きな改変となったのは、
メルトの視点で見えているものですね。
これは分かりやすく表現されていました。
そう、メルトの手の変化ですね。
稽古を続けていたことが分かる変化が
表現されていました。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
漫画版では、この一コマで表現されていました。
かさぶたになっている傷と絆創膏を描くことで
稽古をし続けたことが分かるコマになっています。
↓
アニメのスナップショット(出典元:U-NEXT)
一方のアニメでは、
同じ構図で手を見せることで
変化したことを表現しています。
一コマにギュっと詰めて表現するか、
時間を重ねたことを分かるように表現するか。
漫画とアニメのどちらも、表現が面白いですよね。
マイナー①:アクアとメルトの会話場面
ではここから、マイナーですが
アニメと漫画で異なっている表現部分を
解説していきます!
まず第1に挙げるべき改変個所は、
アクアとメルトが会話をしている場面です!
どう変わっているかというと、
漫画では公園のような場所。
アニメでは町にある階段で会話がされています。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
アニメのスナップショット(出典元:U-NEXT)
この場面、どちらも表現したいのは
「格上のアクアと格下のメルト」の対比。
ですがそれぞれで表現方法が全く違います。
それぞれ、どんなふうに表現しているのかを
解説していきましょう。
漫画版は息切れで差を表現している
まずは漫画版での表現方法ですが、
このシーンがランニングをしている場面というのが
一番目のコマで分かります。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
そして、忘れてはならないのは
アクアがピエヨンを演じられる程の体力お化けであること。
それが反映され、息が上がるメルトと対比的に
アクアは汗も流さず涼しい顔をしています。
メルトがアクアに勝てないというのが
この描写で分かるようになっているのが
漫画版の表現ですね。
アニメでは立っている段差と踊り場で表現
一方のアニメでは、
階段のどの段差に立っているか、で
メルトとアクアの差が表現されています。
アニメのスナップショット(出典元:U-NEXT)
メルトはアクアよりも下の段で、
かつ踊り場に立っていますね。
この場面で会話を描写することで
「アクアが上、メルトが下」という力量差の表現と共に、
メルトが足踏みせざるを得ない状況にあるというのが
表現されているのです。
場面もキャラクターを表現するための大事な装置。
こんなところにも、作品を表現する媒体の違いが
現れているのですね!!
マイナー②:吉城寺先生の横顔
そして、マイナーですが改変された箇所がもう一つ。
この第17話の流れが変わったことが
強調される場面があります。
それは、メルトを一番厳しく評価する
吉城寺先生の横顔を映した場面。
漫画とアニメ、それぞれで表現方法が違っていて
すごく面白い場面になっています!!
この描写のキーポイントとなるのは、
吉城寺先生が「心を打たれて音のない世界に入った」という
吉城寺先生の感情表現です。
それぞれでどのように描かれたかを
解説していきますね。
漫画版ではセリフで隠す
まずは、漫画版ではどのように描かれたかを
見ていきましょう。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
この場面で、吉城寺先生の表情最後のコマで
アップで描かれていますが、
実は2コマ目にも横顔が描かれているんです。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
右下、顎が描かれていますよね。
つまり、本来ならば表情が見える位置にいますが
アビ子先生のセリフで表情が隠れているのです。
そして、4コマ目の横顔がアップで描かれるコマでは
白い背景でコマを補助する要素を使わないことで
吉城寺先生の時間が止まったような感情が表現されています。
漫画スナップショット(出典元:【推しの子】第6巻)
この「隠れていた顔が見える」という表現のため
同じカメラ角度で吉城寺先生の顔が描かれている、というのも
アニメ版との違いです。
アニメ版ではアビ子先生が黙る
では、アニメ版ではどのように
アビ子先生の感情が表現されていたでしょうか?
アニメでは「セリフ枠」という装置が使えないので
漫画の表現をそのまま取り込むことが出来ません。
アニメ版では、アビ子先生の表情や動きを使って
吉城寺先生の感情を分かりやすくしています!
どんな表現かを見ていきましょう。
アニメのスナップショット(出典元:U-NEXT)
画面右にいるアビ子先生が大きく動き、
輝きや息の効果が周囲に大きく描かれることで
「興奮してうるさい」アビ子先生が描かれています。
しかし、そんなアビ子先生がふと反対側を見ると。
アニメのスナップショット(出典元:U-NEXT)
周囲を見渡し興奮していたアビ子先生とは対照的に
舞台に目を引き付けられている吉城寺先生が映ります。
アビ子先生も思わず黙ってしまうほど。
隣にいるアビ子先生を使う、というのは共通ですが
セリフではなく目線を移させることで感情の表現を
「動」から「静」に転換させています。
焦点をずらす、などの手法ではなく
視界を移動させる表現を選択したことで、吉城寺先生の表情は
漫画とは逆側が描かれるようになっています!
こんな差が出てくるのも面白いですね!!
まとめ
如何だったでしょうか?
今回はアニメ【推しの子】第17話「成長」の、
漫画版から改変された箇所を解説しました!
- アニメで改変されたメジャー・マイナー2ヵ所ずつ
- メルトの行動が特に大きく改変された
- 吉城寺先生の感情表現なども改変されている
ということが分かりましたね!!
漫画版もアニメ版も扱う題材は一緒なので
「どこを強調したい」というのは一致しています。
そのうえで、どんな表現にするかが変わってくる。
こういうのが、メディアミックスの非常に面白いところ。
媒体が変わることでいろんな表現が見れることからも、
この【推しの子】が力を入れて作られているのが分かります。
スタッフさんたちが凄すぎる!!
これからも【推しの子】を応援したいです!!
むしろ皆さんも是非してください!!!
さて、「東京ブレイド」の舞台は第2部の途中。
いよいよ舞台の方もクライマックスが近づいています。
まだまだ目が離せない時間が続きそうです!
次のエピソードが放送されるのを
楽しみに待ちましょう!!
【推しの子】を第1話から観たい、
途中を見逃した、という方は是非
↓こちらをクリック↓
『推しの子を推したい』『今回でメルト推しになった!』
という方は、
↓こちらを是非クリックしてください!↓
このブログでは【推しの子】他の話の映像解説もしています!
2期の有馬かなについてはこちらをクリック!
1期のMEMちょについてはこちらをクリック!
コメント