2021年に第1期が大人気で幕を閉じ、
劇場版「0」を経て2023年7月。
とうとう第2期が始まった呪術廻戦!
(出典元:TVアニメ「呪術廻戦」公式サイト)
作中でも重要人物として描かれる
五条悟と夏油傑が
まだ学生だった頃の物語ですね。
そんな呪術廻戦第2期ですが、
天内理子を守る戦いは失敗に終わり、
夏油の心に暗い影を落としました。
ただ、この第4話、Cパートの
五条と夏油のやり取りは
なかなか入り組んだ分かりづらいものですよね。
今回は、このセリフのやり取りと映像から
二人の気持ちがどう動いたのかを
解説していきたいと思います!
筆者の主観も混じりますが、
是非最後までご覧ください!
セリフのやり取りの流れをまず確認!
では、まず最初にセリフのやり取りを
確認するところから始めましょう。
二人は盤星教の信者たちがいる広間で
こんなやりとりをしていました。
やり取りにして5分に満たないのですが、
このやり取りでかなり濃い
二人の感情が表現されています。
次は、五条と夏油のセリフを順番に見て、
それぞれの気持ちを追っていきましょう。
Cパートの夏油の気持ち:逃げ去りたい
まずは、夏油の気持ちからですね。
夏油の感情が表れているのは、
主にこの3つのセリフになります。
- 私に問題が無くても仕方ないな
- いい。意味がない
- 大事なことだ。特に、術師にはな。
夏油はこの場で感情を殺そうと必死です。
ただでさえ護衛対象であり、かつ心を通わせた
理子ちゃんを守り切れなかったばかりか、
周囲の信者たちはいたいけな少女の死を喜ぶばかり。
ただでさえはらわたが煮えくり返っています。
しかし、手を出すわけにはいきません。
「術師は非術師を守るもの」
それが夏油の術師としてのプライド。
戦う意味だからです。
なので夏油は、一目散に
この場を立ち去りたいというのが本心でしょう。
非常にきつい心情が見て取れますね。
Cパートの五条の気持ち:夏油を尊重する
さて、この場にいるもう一人。
五条の気持ちを考えてみましょう。
彼の気持ちが表れるのは、以下の言葉です。
- お前は悪くない
- 今の俺なら、たぶん何も感じない
五条は、関心が完全に夏油の心に向いています。
五条は完全に周囲の信者のことに
全く関心がありません。
おそらく、周囲の信者に対しても
「うるさい奴らだなぁ」としか思っていないでしょう。
それより、夏油の心が弱っている事に関心が向いています。
だから「お前がやりたいなら、代わりにやるよ」と
言っているのです。
そして、それに対して夏油が理屈を立てて
自分の心を取り繕おうとしているのを見て
「それ、本当に必要か?」と
問うているのです。
夏油を心から心配しているというより、
他をどうでもいい、とするからこその反応なのですが、
これ以上の対応はできなかったかも。
この心情は、非常に捉えづらいですね。
映像の演出を確認!
では、次に映像の演出を確認しましょう。
挟まれる映像で大事なのは、
次の2つのセリフに挟まれる映像です。
- 五条:意味、ね。それ、本当に必要か?
- 夏油:大事なことだ。特に、術師にはな。
こちらには、それぞれ
アニメオリジナルの映像が挟まれます。
結論を言うと、
五条と夏油の立ち位置が完全に違ってしまったこと。
そして、夏油が立脚する
「戦う意味」が失われつつあることが示されています。
それぞれの映像を見て、
それを解説していきましょう。
映像①:五条と夏油の立ち位置
では、まずここからですね。
五条と夏油の立ち位置が違ってしまったことは
どんな映像から分かるでしょう?
それが、こちらの映像。
アニメ『呪術廻戦』第28話(出典元:dアニメストア)
真ん中に扉・壁を黒く描き、
その両端に色調の違う部屋にいる背中合わせの
二人が描かれています。
中央の壁にさえぎられることで、
二人はもう違う世界にいることが示されます。
二人の実力的にも、心情的にも。
こうして立ち位置を変えることで
すれ違いが生じてしまったことを
明確にしているのですね。
映像②:夏油の戦う意味が失われる
では、2つ目に行きましょう。
もう一つ挟まれたアニメオリジナルの映像は
どんなものでしょうか?
それが、こちらです。
アニメ『呪術廻戦』第28話(出典元:dアニメストア)
床の上にいるはずなのに、
夏油の足元には黒い影が広がっています。
そして、周囲には非術師の人間たちが。
自分が守護対象としていた非術師を前にして、
戦う意味が崩れつつあるのです。
その闇に落ちそうな心が
足元の影として表現されているのですね。
二人の心情の動きをまとめ
では、最後に二人の心情の動きを
まとめていきましょう。
夏油の心情は、
- 非術師は守らないといけない
- だが周囲の人たちは許せない
- どうしたらいいか分からない
という辛い心情になってしまいました。
一方、五条の心情は
- そもそも周囲の人間がどうでもいい
- 夏油の心情なら優先して行動する
という、人間っぽくない心情で
行動しているのが見て取れます。
この状況、非常につらい…!
親友と呼び合える最強だった二人が、
いつの間にかすれ違ってしまう
大きなきっかけになったのですね…。
今回のこの呪術廻戦2期の第4話では、
すれ違いの発端となった場面が
セリフと映像で非常に色濃く
表現されていました。
過去のストーリーは、あと1話で完結。
夏油が辿る道への最後のギアが入るのが
次話になることでしょう。
辛いストーリーになりますが、
しっかり見ていきたいですね。
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