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「私の幸せな結婚」第9話に出てきた美世のセリフは成長の証!謝罪の心理も含めて解説!

わたしの幸せな結婚
記事内にアニメ好きによる広告が含まれています。

2023年7月から放送が開始された
『わたしの幸せな結婚』

(出典元:ファミ通.com)

小説で最初に発表され、
漫画、そしてドラマ化した作品。
そんな有名作が、このたびアニメ化しました!

 

第9話「夢に溺れて」では
美世と清霞がケンカというか
すれ違いを起こすエピソードでしたね。

アニメ『私の幸せな結婚』第9話スクリーンショット
(出典元:dアニメストア)

この話の終盤の場面で美世が清霞に向けた
「旦那様、ひどいです」というセリフ。
この言葉、謝ってばかりの頃は出なかったセリフですよね!

実は、何か言われれば謝ってばかりの美世と
婚約をした後の美世の間には
おおきな差が出来ているのが科学的にも言えるんです

というわけで今回は、
論文を持ち出して謝罪の心理を交えながら
美世に起きた変化について解説
していきます。
是非、最後までご覧ください!

<2023年11月12日追記>
11月12日に放送された「いい夫婦の日スペシャル特番」で
斎森美世を演じておられた上田麗奈さんが
思い入れのあるシーンとしてピックアップしていました!

美世に起きた変化って何?

さて、まず最初に押さえておきたいのが
美世にどんな変化が起きたのかですね。
ザックリ言えば、自尊心を身につけた、と言えるでしょう。

そして、自尊心を身につける事で得た考えが
「相手が悪い場合もある」という考え方。
つまり、相手を責めることです。

自分を大事にする、という考えが身に付いたからこそ
清霞に対して「旦那様、ひどいです」と
相手を責める言葉が出てきたんですね。

以前の彼女であれば、
ほぼ間違いなく「申し訳ありません」という
謝罪の言葉を口にしていたはずなのです。

なのでこのセリフは、
美世の成長の証だったんですね…!

 

謝罪の心理っていったい何?

さて、美世の成長に関する話をするために、
「謝罪の心理」について解説した論文を紹介します。

京都大学の田村さんが2011年に執筆された
「対人葛藤場面における児童の謝罪と罪悪感の関連」
という論文です。

この論文では、広義には6種類に分類される謝罪を
狭義の定義として
・「自分の行為によって起こったと認める」
・「生じた結果が有害だったと認める」
・「個人的な責任を認める」

の3つが揃ったうえでの言葉を「謝罪」と定義しています。

「対人葛藤場面における児童の謝罪と罪悪感の関連」より

つまり「有害なことは自分の行いのせいで起こりました」
というのが謝罪の本来の意味という事ですね。

しかし、実際にはこの条件を満たさない
「罪悪感を伴わない謝罪」もあるため、
6歳の児童に質問をすることで
「誠実な謝罪」について調べた、という研究です。

 

謝罪、という行為一つをとっても
これだけの背景を含んだ行為だったんですね!
言われればそうなのですが、
実際に言語化すると非常に興味深いものです!

美世がしていたのは謝罪では無かった!?

さて、この背景と定義を踏まえると
美世が物語序盤で口癖のように言っていた
「申し訳ありません」は、謝罪の言葉ではないのです!

なぜなら、この言葉は
自己防衛として使う言葉であり
罪悪感を伴う言葉では無いから。

 

論文内に出てくる難しい言葉で言えば
「謝罪効果の認識」によって「謝罪が多用される」。
要は「とりあえず謝っておく」ために出た言葉なのです。

なので、美世は謝罪しているのではなく
「謝罪の言葉を口にしているだけ」だったと言えます。
それ以外に生きる術が無かったからなのですが…。

清霞の言葉は的を射ていた!

さて、このやり取りでもう一つ思い出すのが
第2話での清霞のセリフ。
「謝罪はし過ぎると軽くなる」と美世を窘めるもの。

アニメ『私の幸せな結婚』第2話スクリーンショット
(出典元:dアニメストア)

先ほどの言葉をもう一度使うなら
「謝罪の多用」を抑えるための注意です。
多用される謝罪の言葉には、罪悪感が伴わないんですね。

なので、この言葉は
非常に的を射た注意だと言えるのです!
謝るべき時、つまり罪悪感をもって
誠実な謝罪をした方が良い、ということですね。

 

第9話で美世が言ったセリフは「否認」!

さて、それではもう一度第9話に戻り、
美世のセリフがどんな言葉に当たるのかを
再度確認していきましょう!

「対人葛藤場面における児童の謝罪と罪悪感の関連」より

「お前に勉強の機会など与えるのではなかった」という
清霞の言葉に対しての反応が
「旦那様、ひどい」という言葉でしたね。

 

そう、この反応は「否認」です!
序盤の美世であれば、絶対にしなかった反応でした。

「ひどい」という言葉には
「そんな事を言うなんて」という言葉が隠れており
「そんな事を言わせてしまって」ではない
つまり、清霞に言葉の責任があるとしています。

 

まだまだ自己肯定感が低いため
自己を守る術を十分に知らない美世ですが、
ただ自責をするばかりでは無くなったとも取れますね。

ただ、今の状況はすれ違いの真っただ中。
これを指摘する輩が居たとしたら
サイコパスと疑われても仕方ないでしょう。

…一応言い訳しておくと、
筆者も観ている最中は「おぉ、美世も成長したな~」とは
微塵も思いませんでした。
本当ですからね⁉

 

まとめ

如何だったでしょうか?
今回は、論文も引っ張りながら
「私の幸せな結婚」第9話のセリフを取り上げ解説しました。

・「相手が悪い場合もある」という自尊心から来たセリフ
・過去の美世の謝罪は「多用される謝罪」だった
・美世は自責するだけでは無くなった

という事が分かりましたね。

 

美世は対人関係においては
素直すぎるが故非常に未熟なところがあります。
子どもの頃に多くの人が学ぶ感情表現を
学ばないままここまで来たのですね。

ただ、清霞の前で泣くという感情も吐露するほど
彼女の心は活き活きとしてきています。
泣くというのは、人の最も原始的かつ大事な感情表現

 

二人の関係はややピンチを迎えていますが、
揺さぶりをかけた元凶に対して
ガツンと言ってやって欲しいですね!

さぁ、そんな一幕を見ることが出来るのか。
次回の「わたしの幸せな結婚」も楽しみですね!
期待しながら待ちましょう!!

 

 

 

『わたしの幸せな結婚』をまだ見てない、
という方は是非
↓こちらをクリック↓

 

他にも、このブログでは
いろんな作中の映像解説もしています。
「わたしの幸せな結婚」の第1話の映像解説はこちら
鬼滅の刃の映像解説はこちら

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